相続した実家を売るなら「3,000万円特別控除」を確認|適用要件・期限・使えないケース

query_builder 2026/10/01

相続した実家を売るときは、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特別控除が使えることがあります。正式には「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」といい、適用期間は平成28年4月1日から令和9年12月31日までです(国税庁 No.3306)。

ただし要件が細かく、分譲マンションは対象外、相続後に貸していた家も対象外です。さらに「相続の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」という期限もあります。この記事では、使える家・使えない家の見分け方と手続きの流れを、大阪市平野区の不動産会社「さくら地所」が解説します。

相続した空き家の3,000万円特別控除とは?

亡くなった方が住んでいた家を相続人が売ったとき、売却益から最高3,000万円を差し引ける制度です。 差し引いた結果、利益がゼロになれば所得税・住民税はかかりません。

控除額には注意点があります。令和6年1月1日以後の譲渡で、その家屋と敷地を相続した相続人が3人以上いる場合は、1人あたり2,000万円までになります(国税庁 No.3306)。

そもそも不動産を売って税金がかかるのは、利益(譲渡所得)が出たときだけです。相続した古い家は、取得費が分からず売却代金の5%で計算することも多く、その場合は利益が大きく出ます。この特例の効き目が大きいのは、そうしたケースです。

使える家の条件は?

昭和56年5月31日以前に建てられた、亡くなった方がひとりで住んでいた戸建てが対象です。 主な要件を整理します(国税庁 No.3306)。

対象要件
建築時期昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
建物の種類区分所有建物の登記がされていないこと(分譲マンションは対象外)
住んでいた人相続開始の直前に、亡くなった方以外に住んでいた人がいなかったこと
相続後の使い方相続の時から売却まで、事業・貸付け・居住に使っていないこと
売却代金1億円以下であること
売却の相手親子や夫婦など特別の関係がある人でないこと
売り方耐震基準を満たす状態で売るか、家屋を取り壊して敷地を売ること

亡くなった方が老人ホーム等に入所していた場合も、要介護認定を受けているなど一定の要件を満たせば対象になります(国税庁 No.3307)。実家を空けてから亡くなったケースでも、あきらめずに確認する価値があります。

いつまでに売ればいい?

期限は2つあり、早いほうが締め切りになります。

  1. 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで

  2. 特例そのものの適用期間である令和9年(2027年)12月31日まで

たとえば2024年5月に相続が発生した場合、1つ目の期限は2027年12月31日です。2つ目の期限も2027年12月31日なので、この場合は2027年内に売買を終える必要があります。2025年以降に発生した相続では、2つ目の期限のほうが先に来ます。

ここでいう期限は「売ること」の期限です。買い手を探す期間、契約から決済までの期間を逆算すると、動き出しは期限の半年以上前が目安になります。耐震改修や解体を挟む場合はさらに時間がかかります。

使えないケースは?

次に当てはまると、この特例は使えません。

  • 分譲マンション(区分所有建物の登記がされている建物)

  • 相続してから売るまでに、人に貸していた/駐車場などに使っていた/相続人が住んだ

  • 亡くなった方が誰かと同居していた(配偶者や子と同居していた実家は対象外)

  • 売却代金が1億円を超える

  • 親子・夫婦など特別の関係がある人へ売った

  • 家屋が昭和56年6月1日以後に建てられた

判断が難しいのが「相続の時から売却まで使っていないこと」です。相続人が一時的に荷物置き場として使う程度であれば問題になりにくい一方、短期間でも人に貸すと対象から外れます。片づけのために電気を使うことと、賃貸に出すことはまったく別の扱いです。

もうひとつ、相続税の取得費加算の特例(国税庁 No.3267)とは併用できません。空き家特例の要件に「他の特例の適用を受けていないこと」が含まれるためです。どちらか有利なほうを選ぶことになるので、相続税を納めている場合は両方を試算して比べてください。取得費加算のほうは、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで(おおむね相続開始から3年10か月以内)の売却が条件です。

手続きと必要書類は?

市区町村で「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受けてから、確定申告をします。 不動産会社に頼めば済むものではなく、自分で進める手続きです。

  1. 家屋のある市区町村の窓口に申請し、被相続人居住用家屋等確認書の交付を受ける

  2. 耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書(耐震改修して売った場合)、あるいは取り壊しを証する書類をそろえる

  3. 売った翌年の確定申告で、譲渡所得の内訳書・登記事項証明書・売買契約書の写しなどと一緒に提出する

確認書の交付には日数がかかります。必要な書類も自治体ごとに決まっているため、確定申告の直前ではなく、売却の見通しが立った段階で窓口に確認してください。

売る前に、相続登記は済んでいますか?

亡くなった方の名義のままでは売却できません。 先に相続登記を済ませる必要があります。

2024年4月1日から、相続登記の申請は義務になりました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。2024年3月31日以前に発生した相続も対象で、その場合の期限は2027年3月31日です(法務省)。

相続人が複数いる場合は、誰の名義にするかを遺産分割協議で決めます。ここで話がまとまらないと売却に進めません。特例の期限が迫っているときは、登記に必要な期間も見込んでスケジュールを引いてください。

よくある質問

実家がマンションでも使えますか?

使えません。この特例は区分所有建物の登記がされていない家屋が対象のため、分譲マンションは対象外です。ただし、マイホームとして自分が住んでいた場合など、別の3,000万円控除が使えることがあります。

兄弟3人で相続しました。控除額はどうなりますか?

令和6年1月1日以後の譲渡では、その家屋と敷地を相続した人が3人以上いる場合、控除額は1人あたり2,000万円になります。3人で売った場合は、合計6,000万円が上限です。

解体してから売ったほうがいいですか?

売り方によって手続きが変わります。取り壊して敷地だけを売る場合は、取り壊し後に建物や構築物の敷地として使っていないことが条件です。解体費用の負担と買い手の反応もあわせて判断する必要があるため、解体に着手する前にご相談ください。

相続税を納めています。どちらの特例が得ですか?

相続税の取得費加算の特例とこの特例は併用できないため、試算して有利なほうを選びます。相続税額や売却価格によって結論が変わります。当社には士業の先生方からのご紹介も多く、相続がからむご相談を数多くお受けしています。

相続した実家の売却は、さくら地所へ

当社は大阪市平野区に拠点を置き、平野区を中心に東住吉区・阿倍野区の不動産売却・買取に対応しています。

相続した実家の売却では、登記・税の特例・解体の判断・遺産分割の話し合いが同時に進みます。売る時期ひとつで使える特例が変わるため、片づけや解体に着手する前の段階でご相談いただくのが確実です。

査定は無料です。訪問査定にも対応しています。査定から引渡しまで、代表がご担当します。

株式会社さくら地所

  • 所在地:〒547-0032 大阪府大阪市平野区流町1-1-23(谷町線「平野駅」5番出口から徒歩1分)

  • 電話:06-6799-8111

  • 営業時間:10:00〜18:00(定休日:水曜日)

  • 対応エリア:大阪市平野区・東住吉区・阿倍野区

  • 公式サイト:https://sakura-jisho.jp/

創業は平成6年4月1日。売却の背景にあるご事情までうかがったうえで、価格とスケジュールの両面からご提案します。ご相談はお電話、または公式サイトのお問い合わせフォームからお寄せください。


参考・出典

※税制の内容は2026年9月時点のものです。制度は改正されることがあります。適用の可否や税額については、税務署または税理士にご確認ください。


NEW

VIEW MORE

CATEGORY

ARCHIVE